いっぽ

先月、映像のチカラコンテスト2018授賞式に行った。Facebookで見つけたイベントで、新島ガラス欲しさに足を運んだ。2年前くらいに新島へ行ったとき、高くて買わずにいた新島ガラス。そんな新島ガラスが無料で貰えて、しかも学生が制作した映像を観ることができるこのイベントはおいしいと確信した。

「雲丹」。どこに飾ろう〜

 

このイベントの会場、実はわたしたちINNOOVが活動している森永ヴィレッジの向かい側にある、港区男女平等参画センター。イベントができる施設だけでなく、スポーツセンターとかもあってとにかく綺麗な建物。

 

今回、私は一般審査員としてこのイベントに行った。審査員と言っても特に条件はなく、申し込みさえすれば誰でも作品の審査ができてしまう。一般審査員として来ている人は少なかった。誰でも審査員になれてしまうって面白い。会場に着席してすぐに、来場ありがとうございますと丁寧に声をかけてくださった。

 

何を審査するのかというと、「東京の島を知らない若者たちへ向けて伝えるコンテスト」というテーマで学生が制作した映像。各学生チームがプレゼンテーションと作品の上映をし、最優秀作品賞には10万円の商品券が与えられる。

 

少し緊張しながらそれぞれが撮影時のハプニングや使用した手法などを語る。

 

一般審査員の他に来ていたゲスト審査員として監督・プロデューサー・ディレクター等がいた。彼らのコメントに共通していたことは島民が映っていないという感想だった。また、音楽を使用することに関して、著作権を気にしている感じがするというコメントもあった。

私には映像制作の経験などないが、なんとなく似たようなことを感じていた。

「踏み切れていない」

 

島の人に声をかける勇気だったり、面白そうな人を見つけようと追及することだったり、さらには詳しく知るために人やお店に許可を貰うとか、そういうことがたぶんなかった、或いはやってみたがダメだったか。「島を知るために島へ行く」で終わらずに、この島にしかないものはなんだろうという探究心や自分ならこれをおすすめしたいといったことを伝えることこそが見ている人にとって面白いPR、そして何よりもつくる側が楽しい。ほんの少しのことばを交わすだけでも、外部者から友達になったかのような感覚を味わうことができると思う。

 

以前わたしがチラシ配りのアルバイトをしていたとき、「友達を待っているんだけど、何配ってるの?」と暇つぶしに話しかけられたことがあった。実はわたしはこの瞬間が好きだ。パブリックなものからちょっとプライベートっぽくなるような、サービスをする側と受ける側という構造から、気軽に話す友達同士になるかのようだ。会社としてのわたし、同僚としてのわたし、チラシを配る人としてのわたし等、たくさんの見られているわたしが、いろんな雑音が一度に抹消される。

 

島にはお店があって自転車が走っていて温泉があってと人が暮らしている。観光スポットを紹介する人は大事だが、そのようなものはたくさんあるため検索結果に出て来ても「さっき見たから知ってるからいいや」で終わってしまう。それらしくはなるので形にはなるが、他の捉え方をして届けることで「なにこれ?」という感情が湧く。行くか行かないかの判断基準に繋がる。ちょっと迷惑になってしまうかもしれないかなと思うくらい、一歩を踏み出してしまってもいいと思う。公にしていない情報がゴロゴロ転がっているかもしれない。断られても怒られても、何かが変わる、何かに気付く。

 

 

わたしが興味を持ったチームは、立教大学のLeviathan『これが新島』。何が面白かったかというと、映像の前に各チーム行うプレゼンテーション。なぜ自分たちがモキュメンタリーを選択したかという経緯を丁寧に話していた。自分たちはこの技法を使用していますという紹介だけで終わらせずに、なぜその選択に至ったかをちゃんと説明していた。だがこれが4位だった。結果はともかく、自分たちのメタ的視点をしっかりアピールすることは素晴らしいと思う。

 

 

と思ったのだが、わたしはどちらかというとつくる側の視点に立つことが多いため、このような考えになったのかなとハッとした。つくる側とみる側の視点のズレを感じた。つくるときのプロセスがなんとなくでもわかると、共感する。一方みる人はまた異なった面で共感を感じているのかもしれない。厳密につくるみるとか真っ二つに分けられないとは思うが、どちらかというとつくる側の視点にたつことが多い人は、形になるまでのプロセスと自分を照らし合わせやすい。

 

#tokyoisland

 

 

イベント大好きマンなわたしだが、授賞式でこんなに楽しめたのは驚きだった。

イベントと参加者、関与者が近い存在にあるようなイベントだった。司会をしていた女優さんからゲスト審査員の監督まで、私的なコメントが多く、個人が引き立てられていて1人ずつの味が上手く出ていた。出演ゲストも来場者も楽しめる状態が作れていた。おそらく規模が小さいイベントならではの良さだと思う。有名な人と気軽に合えるようなイベントが溢れる今、このような規模が小さめなイベントに行くことは逆に自由度が高くてリアルな声が聞こえて貴重なように感じた。

優勝したチームの学生は全員大学1年生で、コンテスト自体が初めての挑戦だったそうだ。最優勝作品賞が発表された時の驚いた表情やその後のスピーチでの喜び方が初々しかった。

彼らのこれからの制作のモチベーションに上手く繋がるといいなあと密かに願う。

 

https://niijima.or.jp/niijima_pr/contest2018/

 

 

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